2019年5月31日金曜日

消えたパンダの謎

アドベンチャーワールドからのキッドナップストーリー。海底洞窟がでてきたので誘拐犯と少女が手に手をとって探検めいた時にほのぼのな逃走劇になるかと期待したがそうはならなかった。けれどラストでの誘拐犯が都会でころされての発見これはよかった。おかげでちょっとなけた。

2019年5月24日金曜日

愛される悪魔

第三回のときの心理カウンセラーのように犯人ではないが巨悪っぽくどうやら背後にこの後妻業の女がかんでいるようだ的に不気味な存在としてえがくこともできたのであろうが。ちょっと今回はちがう。でっぱなしだ。だが今回それはそれなりにいやそれ以上におもしろく不気味かもしれない。後妻業の女をしたたかな感情の浪速のど根性女的にえがきマリコの知性的京都女的なものと対峙させているともとれるからだ。そしてだからかどこか奇妙に観念小説めいて形而上ディスカッションドラマの内的宗教葛藤のようにもみえる。それによって後妻業の女の存在が実はもうひとりのマリコの心的虚像のよう。そういう意味では今回はある意味幻想的タッチな異色回だったのかも。土門がマリコをとおしてみた一夜の悪夢回。

2019年5月22日水曜日

電気じかけの幽霊

最初はよくある下宿大学生界隈の怪談ばなしのようなでだし。彼氏に手料理をと。こわれた炊飯器をコンセントに。なんと感電死の彼女。彼氏に接近する後輩娘登場。元カノ幽霊と後輩娘との三角関係バトル開始か。で。恐怖な心理戦と。これですすむとおもいきや。なんと物語はとんでもないダークヒロインの誕生をえがく。そう。しんだ彼女。電気人間としてよみがえるのだ。当初は電気の精としてつつましく彼氏のまわりの家電にひそむと。部屋から出先までことごとくかげながら彼氏の文化生活をサポート。まさにaiインターネット家電先どり。だったのだが。彼氏をとられそうになったその瞬間。こわれた家電やら工事器機やらなにやらをみずからの身体の延長のごとくに肥大化。狂暴化。街は戦場。まさにあのAKIRAのような醜悪な巨大不定形モンスターへと変貌。いっきに作風がサイバーパンクホラーに。後半の派手な特撮アクションが前半のラブコメ風心理怪談劇ととにかく解離していて。その違和感。最高。さて身体をえ復活の元カノ。泥棒猫をバッテリーのなかに退治。これからは正義超人として奥様は電気人間な活躍をするのだろうか。

2019年5月21日火曜日

ひとりぼっちの地球人

本放送時や再放映時でもどこがよいのかよくわからなかった本作だがやっとそのよさがわかった。閉鎖的な象牙の塔の大学宇宙物理学研究室においてくりひろげられる白い巨塔ばりのマスコミ世論まきこんでの出世競争がその背景にあるかなしい物語だったのだ。東教授がもし宇宙人だったら。おもしろいではないか。教育実習用宇宙衛星開発。でもさらにそのおくには物質転送装置という人類破滅にもなりうる秘密。闇。隠謀も。によって一躍学会の寵児となったひとりぼっちの地球人くん。しかし恩師協力者の宇宙人教授にうらぎられ。最期はその闇をかかえきれずに物質転送装置にもろともに身をとうずる。まさに財前につうじるかなしさだった。ふくらませ映画化にでもすれば三島原作の美しい星のような作品にすらなりそうな気配も。逆にいえば白い巨塔という作品も本作や美しい星のようにsfとしてたのしむことができるということ。

2019年5月20日月曜日

吸血地獄

奇岩の無人島や硫黄地獄の温泉場というこの世の果てもしくは精神の奥の奥の間。ほぼ異界といってよい。だから。すべては周作のみた幻想だったのでは。ニーナなどという人間はそもそもはじめっからいなくて彼女は周作がことごとく空想でつくりあげてしまったもうひとりの自分のような存在だったのでは。ハイミナールの禁断症状は吸血禁断症状に姿を変え。世にも怪奇な物語の悪魔の首飾りの主人公のように。だとすると。あの男性の女装のドラァグクイーンのようですらあるケバい吸血鬼姿もますます意味深になり効果的だったといえる。

2019年5月17日金曜日

半世紀前から来た客

目的不明で京都の観光地にあらわれたフランケンシュタインの怪物のような怪異な風貌の異人。いや怪人。つぎの場面では怪人ははや炭化した死体に。まさにモンスター。このホラーなでだしがよい。怪人はじつはベトナム帰還兵でptsdをやんでいた。彼の戦場はおわってはいなかったのだ。彼はずっとナパームの炎の死刑台にかけられこの50年間。ナパームの刑にしょされっぱなしだったのである。いつのまにかナパームの成分は彼の体内をかけめぐるようになって彼は変身人間ナパームとなってしまっていたのだ。そしてついに人体自然発火をおこしそして。やっといましねたのである。ちがうか。笑。刑事ドラマなのにミサイル戦勃発をはでにもりこんでしまったことで特撮感がおおいにもりあがり筆者大満足の本作。ところで怪奇大作戦氷の死刑台のエンディングクレジットの宇宙旅行シーン。あれはもしかしたら冷凍人間オカザキがのっているのでは。せめてもの鎮魂の意味なのでは。宇宙葬なのでは。そうかんがえると吸血地獄のエンディングクレジット同様かなりなけるのだが。

2019年5月15日水曜日

くいとめろ人間植物園!

女王花が巨大化しはきだした花粉だが。なにか毒というより快楽麻薬成分っぽい。そんなところからかどうもこのプラントなる一味。やはり麻薬解禁マタンゴめいた退廃思想がらみのものかのようにもかんじられてしかたない。全体が不気味なマリファナ幻想ユートピア譚にもなっているようで。ディスカッションドラマなところもあるし。じつにサイケ全共闘ベトナム戦争。時代閉塞泥沼してて兎に角。変。つぎつぎと人間が植物化して都会の屋上から落下したりするシーンなどもつくりもの感がむきだしだからなのかどうなのか。よけいにこわくかんじられてしかたない。ちからなく退廃自滅してゆくノストラダムスの大予言なジャンキー人類のゆくすえの象徴をみせられているかのようである。やはり全体がバッドトリップで。まさにドラッグムービーな怪傑作といわざるをえない。きたるべき世界がユートピアなのかディストピアなのかなにが正義でなにが悪なのか価値観が判然としないきもちわるさがあふれまくっている。そんなグジュグジュなマタンゴ直系地獄の黙示録直系ノストラダムスの大予言直系のおもくふかいテーマがここにはありそう。冒頭。いったんはプラント思想にながれるがおもいとどまりmjをよび相談する博士。の人間描写が。おもくかつふかい。マタンゴ思想をしっかりうけついでいる本作ならではの名発端だ。博士宅ロケの屋敷がやはり同時期ドラッグロードムービーの怪傑作。怪奇大作戦吸血地獄。のやはり発端。外交官邸そっくりなところも本作の筆者偏愛的神回名迷作感をつよめている。ラスト。緑におおわれた富士樹海のうえをとぶマイティ号。戦艦としての活躍などもいっさいなかった。だからよけいに不気味ですらある。そういえば戦えマイティジャックでのマイティ号。もはや兵器というよりうごくただの基地かコンテナ。そう実写ワイルド7のトレーラーのようなつかわれかただ。対q戦でいったん廃船になってそれを基地がわり住居がわりにつかってるのか。アップルの下部組織化どころかさすらい化したのでは。mj。そんなかんじ。敵もqの残党やなんかなんでもありだが小物ばかりな様相だし。そんなこんなで。でがらしやさぐれ感が戦え30分になってからはさらに濃厚。そこがたまらなくよいといえばよいのだが。

2019年5月13日月曜日

爆破指令

暗黒企業城下町と化した黒崎市。権力もメディアも悪の巨大組織によって裏からことごとく牛耳られて荒廃ディストピアと化してしまっており。工場廃液の沼みずたまりばかりがひろがり若者たちはそんな泥濘の公害汚染地区その一画の脱法バーなんかにたむろしては暴力サイケ音楽酒女におぼれるそれぐらいしかたのしみがない。月曜日がくればまた奴隷のような工場での一週間がはじまるのだ。シャブにたよってどうにか土曜日までもちこたえる。mjメンバーが市へと潜入する。さてここで無印マイティジャックの大人数というのがひどくいきてくる。のがうれしい。各専門分野をいかし科学施設通信施設と潜入箇所を分散。それはもうまるで捜査というよりレジスタンス活動そのもの。そうまるであの大作洋画パリは燃えているかのような大河群像近未来歴史反戦劇の様相すら呈しはじめる。クラブママの久保菜穂子もシモーヌシニョレのようだし写真から敵戦艦最大の弱点をみぬき六さんこと服部隊員役の福岡正剛氏などはそのルックスからいつもはいけてない。でも的な大脱走のドナルドプレザンスかのような大殊勲をしめす。またロシアンルーレットのような不条理さ。なクールであっけないバカバカしいくらいの戦艦直接対決は究極ai兵器どうしのたたかいとして超高度遠隔操作頭脳戦とみるならば現実こうだろう的にじつにすばらしく。装甲のかたさから内部しんにゅう時限ミサイル作戦というのもこれまたすばらしくやはりクールな大作戦である。こういうしずかなバトルこそその両者の巨大ロボ感神話感大戦感をひきたたせるものなのである。この神話的静謐荘厳ゴシック感は戦えマイティジャック最終回にひきつがれ歴史大河sf的大感動をよぶ。ぜひ劇場用映画として東宝マーク大スクリーンでみてみたい。

2019年5月10日金曜日

8億円の猫

前回が科学者そして今回が童話作家と。その業績で地位も名誉も手にしたが。さてさて。的に。その死とそのふかい孤独がえがかれている。遺体と痕跡からそのふかい孤独がしだいしだいに科学であぶりだされるようなおもむき。そうなっている。科学でトリックをあばきだし犯人をおいつめるというおもむきからはこのところかなりとおくなってきている。王道といえば王道である。じつにしぶい。これはこれでよいのであろう。このところシーズンによってはライトに時事風俗をとりいれていたのもあってそれはそれでたのしかったのだが4クールにもおよぶシーズンならば地に足のついた渋渋路線をベースにする。それをたのしむべきなのかも。某国営放送が大河ドラマであまりに時代によりすぎて王道をふみはずし苦戦しているのがみえるだけにそんなおもいがなおさらよけいにだ。今回はさながら家政婦はみたの猫版猫はみたといったところだったが次回はタイムスリップもの。か。

2019年5月8日水曜日

折り鶴が見た殺人

この話は京都府警を地球防衛軍におきかえるとわかりやすい。地球防衛軍武器装備開発班をたちあげたレジェンドその老未亡人の怪死にたとえるのだ。その裏にあった大戦中の悲劇。現武器装備開発班長の紛争国への裏関与。それをしった老婦人の命をかけての抵抗。なき夫の遺志と平和へのいのり。こうしたハードな背景をじつに少女漫画チックにセンチメンタルにえがいているところがじつによい。ウルトラセブン盗まれたウルトラアイのようなあじわいがある。なのでマゼランミサイルのように現武器装備開発班長にあたる現社長を人間として登場させずあいまいに経営aiの暴走による武器輸出とすればなおさらドラマチックになったのでは。

2019年5月7日火曜日

カナダから来た男

この不遇の天才科学者。みずからの死をかけての研究の達成をはかったともいえる。そんな。どこか。かなしさがある。最後に祖国京都をたずねようとしたところなど。さながら今回。悲劇のダークヒーローライダーマンとv3といった。ヒーロー同士のかなしき友情をえがいたどこかアベンジャーズにもつうずるようなおもしろさの回。相馬のあかるいキャラクターとその親友のダークさが好対象。女心理カウンセラーの裏の闇稼業な自殺成立マッチング業めいたものがなんともグロい。それにはまってしまった天才科学者。それを相馬と呂太が科学の力で解決。全体的なトーンがハードボイルドな刑事ドラマなところもよかった。所長と刑事部長の。やりとりとか。犯行場所の空港施設のひえびえとしたかんじとか。も。だからよけいにわかきあかるいイケメン科学者ヒーローたちがきわだった。そのぶん若手刑事ヒーローの蒲原は今回見事にシブい。