2017年7月13日木曜日

蘇る地底の怪神

邦題にまどわされてはならない。原題も一寸ちがうとおもう。エナジーイーターというより、オーバーチャージャー。リメイクするとおもしろいかも。謎の携帯バッテリー集団異常発火。ペースメーカー患者連続人体発火。サスペンスもりあがるとおもう。正体はインディアンにつたわる、不定形エネルギー体マッチモニード。巨大液体窒素装置での凍結作戦。コルチャックが液体窒素に、ふれまくっても無事な所とか、怪物の姿がただの巨大な目の絵とか、昭和な特撮のゆるたのしいかんじは、わかる人でなくては一寸キツイかも。地階で比重のおもい窒素なのだから、この階より下の階へはいかない。凍傷より酸欠で即死なはず。マッチモニードがすいこんだか。当時の特撮って音楽や音響が、最高にいかしていたと再確認。ICカードやICチップや電気自動車。バッテリーがいたる所に遍在する現在。過充電爆発ってほぼ都市伝説なのは、わかってはいるのだけれども、誰もがどこかついついかんじてしまう、あの潜在的恐怖を見事についている。

2017年7月12日水曜日

許されざるいのち

本作は怪獣物ではない、主人公は怪物は郷の幼なじみ水野の方だ、郷も怪物だ。ここがふかい。つまりポーのアッシャー家の崩壊その翻案でホラー物。動物と植物のハーフ、男と女のニューハーフ、郷と水野の同性愛、そんな連想。三角関係で複雑な微妙で見事な演技の岸田森、そんな所の方が見所なのだ。美女と花粉がさおりと伸子のどこかレズっぽさだとすると本作は郷と水野の正に、はやすぎたボーイズラブ物。二人の少年時代の子役のイケメンぶりをみよ、水野にとってレオゴンは子供というより恋人だった、郷との再会の時をみよ。両者異常なよろこび方だし、すぐ独身がどうのこうのとかって展開になるし。とどめはボーイズラブGSの最終兵器PYGの花太陽雨。シンジとカオルの芦ノ湖。

2017年7月2日日曜日

マイノリティ・リポート

このまま生体認証技術がすすむと、生体情報をぬすむ意味がます。生体情報を血液とたとえると、情報をぬすみ悪用する輩、そう吸血鬼が真実味をおびてくる。それもあたらしい吸血鬼だ。首筋にそっと牙をあてる。被害者の首筋にはアイシーチップが。吸血鬼の牙は高度なよみとり機で、接触非接触でよみとってしまう。病歴から遺伝子情報まですべて、アイシーチップにおさめられ、犯罪者は過去の犯行どころか、未来の犯行も予測されかねない。本作は最新麻薬がらみで、血液的な物を暗示している。もう一度ニュータイプの、吸血鬼映画として観かえしてみたい。バチカンには今後の災厄と犯罪が、すべてインプットされている。その予言データを盗み変更する、それこそが犯罪者達テロリスト達の、存在理由とさえいえるようなった。まさに情報とは清浄な血液で、それをかきかえる悪魔の行為とは、まさに吸血鬼による吸血行為、その物といえはしまいか。かきかえようとするものと、かきかえさせまいとするもの、その息づまる攻防のドラマ。犯罪予知物なるあらたなジャンル。でもこれって科学捜査物と紙一重。怪奇大作戦やエックスファイルが、背後にふかく吸血鬼物の闇を常に、かかえてきたのはむべなるかなで、いかに先進的だったかがわかる。余談だがそんな風にして、ゴッドファーザーシリーズを、ギャング一家ではなく吸血鬼一家の、それとして観かえすと、いかにも難解だったパート3が、邪道なまわり道だが少し理解しやすく、かんじられるかも。