2016年5月27日金曜日

ゴジラ

まさに表現主義ハードボイルド映画の大傑作。男女三人、三角関係の、業ふかい、陰影ふかい、人間模様。むせかえる戦争の傷痕。これは、もう第三の男そのものではないか。生きながら死んでいるような過去にのみ、いきる、影の男、セリザワ。おめでたい、まきこまれ体質のヒッチコックキャラか、、、、オガタ。そしてハードボイルド映画になくてはならない絶対的存在、運命の女、ファムファタール、、、、、、、、、、、、、、、ヤ・マ・ネ・エ・ミ・コ。

2016年5月26日木曜日

モスラ対ゴジラ

致死量の放射能に汚染されながら嘗ては谷底に謎の緑の森が生じていたインファント島。今や、あちこちに奇形の動物の骸骨が散乱。それほどに荒涼としている。島民は何やら地下の洞窟網に潜み、その数も激減した様子。その何処かに存在する泉の周辺にだけ辛うじての緑。そこに横たわり死を待つだけの成虫モスラ。日本に流出し見世物にされる卵。追いかけて小美人。絶望し帰島する成虫と小美人。更なる遺跡宝物とか商売ネタを求め島民蹂躙目的で島へ乗り込む悪人。追いかけて来て島民に味方する正義側。欲にまみれ死ぬ悪人。お礼にと成虫が幼虫制御に日本へ息も絶え絶えの過酷な旅。それだけでいいのでは。どうもゴジラが余計な気がしてならない。モスラの逆襲。折角の縮小再生産哀愁臭を持つ、くすんだ感のあるプログラムピクチャーテイスト。なのにゴジラを出さねばと、豪華にせねばと、東京オリンピックイヤー64、無理してないか。地味な佳作の座頭市血笑旅を見習って欲しかった。モスラによる人情いや獣情ロードムービー。見てみたかった。異色な良心的小品をとるか娯楽な賛否上等の冒険作をとるかキンゴジほどではない予算と期間、難しいところだったのだろう。むずかしい後者を選び、割には頑張っているとしたいが、やはりゴジラは、、、、だからこそ前者の道を選んでのショボいけど味のあるモスラの逆襲の名を冠する縮小再生産型純モスラ続編を見てみたかった。迎えに来た成虫は最期に語りかけるように暴れないようにと卵の上で息絶え、生まれた二匹小美人振り返りつつ島へ帰っていく。

2016年5月19日木曜日

宇宙大怪獣ドゴラ

ドゴラは日本上空の放射能の吹きだまりの中でさまざまな細胞がミックスされ巨大化したものらしい。ということはドゴラは単体の怪獣の脅威というより一種の気象公害の脅威であって吹きだまりの日本上空は台風のようなシステムでつねにダイニダイサンダイシのドゴラが存在しつづけるということか。

2016年5月17日火曜日

キングコング対ゴジラ

ゴジラ。チェレンコフ光だけ。ちょっとプリズ魔っぽい。

2016年5月12日木曜日

遊星よりの物体x

怪物が植物由来なのと場所が北極なので温室が出てくる。温室といえば三つ数えろや怪奇大作戦の美女と花粉などが思い出され楽しい。制作にウィリアムフォークナーやハワードホークスひいてはオーソンウェルズまで関わっているらしいとか大人の事情がらみなのもナイトオブザリビングデッドしていて楽しい。音楽がナバロンの要塞のディミトリティオムキン。もうこうなるとこれは三つ数えろにならぶモノクロが光る不条理ハードボイルド映画の傑作と言えよう。さらにビスコンティの郵便配達は二度ベルを鳴らす。さらにさらにウェルズの審判。モノクロじゃないけどやはりビスコンティの異邦人も加えたいところ。まぁとにかく本作。出自が個人的に非常に好きなテイストだったことを今さらながら絶賛再確認中。