2019年12月16日月曜日

土門刑事の選択

すべてはラストの屋上シーンに込められている。呆気ない別れがこの二人には本当にお似合いだ。ただ一陣の風が吹いただけ。本作をドライでクールな硬質のハードボイルド刑事ドラマとするなら正にコレデヨシとなる。同時に怪奇大作戦の京都買いますみたいでホントしぶくておもしろかった。個人的には今後の土門刑事にはより孤影。哀愁の影帯びがつよくなる。

2019年12月6日金曜日

土門刑事の妻

発端はよくあるトップ屋絞殺殺人。二週連続前後編。土門刑事編である。亡き前妻がからみ死んだとおもわれていた旧友が生きていた。京都の古寺を舞台に幻の亡き妻と旧友の亡霊をおうマサに第三の男のような渋いエピソード。もしくは怪奇大作戦の京都買います。20世紀末の荒れた世相ノストラダムス学生サークルの集団自殺事件。マサに廃墟のウィーンのように描かれる1999年の京都が重ね重ね渋い。そして現在。警察上層部の隠蔽。背後にある巨悪を捜査からはずれ男として刑事生命をかけ孤独に追い詰める土門。いつになくマリコが切ないオンナをかんじさせてくれるような演技もあって実によい。前回のホステスマリコの真逆。さて後編へだが。大恋愛編としてマリコは追いすがる女になるのか菩薩のような巨大なチカラをみせるのかやはりロボな鉄の女のままなのか。目がはなせない。クリスマスがらみ。ふたりの切ないラストクリスマスになるのか。それとも。