2019年7月31日水曜日

怪獣少年の復讐

廃線というほどではないが。さびれた郊外鉄道沿線の雰囲気がまずよい。高台の鉄道会社社長宅と線路高架下のまずしい界隈。その対比。鉄道会社社長が名前だけで。非常に重要な役まわりなのだがその描写。一切皆無。かなり不気味。その鉄道会社社長宅でおこるミステリーではじまり。郷と少年の感動物語でおわる。のだが。希少車両。ふるい変電施設。などの鉄道風景もあじわいぶかく鉄道マニアにアピールする鉄道映画としてもっと評価されてよい。岡隊員の前線での男前さ。など。全体に男くさく。硬質かつ濃密で過剰。泥くさいリアリズムは。帰マンどころかウルトラシリーズ全体とおしてでもめずらしい作風。鉄道事故前後にきまって停電がおこるという捜査線上のミステリー要素や。線路上に石をおいて列車事故を誘発させる容疑者それが鉄道マンの父を事故でなくした。くらい目のビッコの少年。これら数々のサスペンス要素が複雑にからみあいまるでヘビーでアダルトな刑事物のようである。また同時にアメリカンクラッカーや怪獣人形など小物も充実で細部にもぬかりがない。観賞しなおし相当な名作ときづく。

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