2018年7月12日木曜日

管理人

世にも奇妙な物語のなかの伝説的傑作のひとつ。まるでカフカの城のあのへんな名前の城主のように存在するのかしないのか。あらゆるところに遍在する管理人。面会しようとすればするほどとおく曖昧になっていく所在そして自己増殖していく魂の迷路のようなマンション。すべての部屋に管理人室の表札がかかりはじめ。近未来相互管理ディストピア社会への社会実験のようにもみえはじめはじめる本作。電話や留守電による誹謗中傷はスマホ時代の今からすると牧歌的ですらあるが膨大な量のハリガミやとぎれることのないファクスによるそれは今からすると逆に相当暴力的で何気に圧倒される。中途半端に身体的痕跡をのこす紙という物質の薄気味わるさ。タイプされた文字の匿名性とニコ動の弾幕やエヴァのような異形フォントの乱舞。それが3dで重味をもってせまってくるのだから。これはこわい。追伸。筆者セブンイレブンネットプリントにて。管理人なる名義でファクス攻撃。いやいや。ならぬ折本ホラー小説。をかいている。興味あれば管理人でツイッター内を検索してみてほしい。本作の勝手なファンによる未公認スピンオフ納涼ホラー企画みたいなもんである。プリントアウトして。きって。おって。つくって。本作の異形なファンジンとしてでも手元においてやっていただければなどともおもったりもしてもいるけれどもそれもこれもあれもどれもどうなりますことやら。

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