2018年5月14日月曜日

変身

ウルトラq#22。恋人は水辺で消息をたち水辺で発見された。水にさらわれたと解釈できる。やはり全編女性のみた幻覚。蝶の鱗粉に幻覚作用があったのだ。女性も吸入しているので途中から蝶が巨大化してみえたのだ。延長というかその重症化が恋人の巨人化。そこで博士が重要となる。そう精神科医とその患者という関係だ。よくある夢おちミステリーものの定番設定。幻覚には蝶の鱗粉だけが関与したのではない。多分に女性の性的深層心理も反映している。ミシマの音楽をおもいおこし筆者そうとらえたほうがおもしろいとかんじた。やたらでてくるグンプクたちのマッチョイズムもミシマ同性愛的なものもふくめ。やはり性的深層心理の幻覚らしさをもりあげやくだっている。巨人はたちきられるように。女性の残酷な言葉によって。元の姿にもどる。この博士の光線はもしかしたら彼女にほどこされた電気療法の比喩ではないだろうか。彼女の内的独白と同時に作用してすべての幻覚が解消したのではないだろうか。水辺でだきあうふたりだがどこか女性のマリッジブルーは解消してはいないような後味のわるさがのこる。さて蝶だが。巨大化してからの蝶のほうがよくできているのは本作がまさにドラッグフィルムたるゆえんでじつはそうみえるだけ。巨人の描写もいつもの円谷本筋の怪獣的なそれじゃなくどこかドラッギー。そしてやはりそのほうが本作にじつによくマッチしている。もし本作をちゃんと映画にしたならば怪獣映画になってしまうだろう。30分という魔法の尺はまさにドラッグフィルムの天国だったのだ。円谷一はそれにきづきさらなるドラッグを開発する。そうウルトラファイト。5分だ。

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