2018年5月12日土曜日

噴煙突破せよ

死火山の火口沼からなんの説明もなく突然発生した天然の精神ガス。それが原因の集団発狂こそ本作の正体。ある意味ウルトラマン全回中でもすごくホラーな回。冒頭に多数の鳥の死骸がでてくるがあれは呼吸ができなくなったとかでしんだのではない。ある種類のわたり鳥がガスによって帰巣本能とか方向感覚とかをくるわされ本来すめない寒冷なこの地にまよいこんでしまったための凍死。かくしてフジ隊員一人が調査にむかう。唐突に登場するホシノ隊員はフジ隊員のみた幻覚。どうみても登場のしかたが唐突すぎる。しかもこの幻覚のホシノ隊員はフジ隊員の性的願望深層心理的なものを反映してかすごくたのもしい。小型ビートルの操縦までこなす。とにかく本作。後半ほぼ全部。ガスで昏睡状態のフジ隊員が入院中にみた夢。現場におきざられたようにポツンとただうつしだされるだけの小型ビートル。そのいかにも遭難していますといわんばかりの所在なさがすべてを象徴している。水没現場でひきあげられる事故車のようなオモムキだ。そして車中から意識不明のフジ隊員がはこびだされ病院に収容される。目にうかぶようだ。さいわいにもやっと回復。フジ隊員そのパジャマ姿がいかにながいあいだ病院のベッドで意識不明だったかをものがたっている。怪獣事件など実際にはまったくなかった。すべては夢おち。事実みまいのみんなも時間をかけてじっくりめかしつけたような背広姿だし。用意された退院いわいも変に豪勢だし。やはり夢おち確定作。

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