2018年4月10日火曜日

火垂るの墓

あかい幽霊は黒沢清やニコラスローグでおなじみだし冒頭で荒野へなげすてられるドロップ缶にはいった遺骨も今村昌平の復讐するは我にありそのものだ。そして全編が幽霊による回想なところはもろシックスセンスでしかもさきどりだし本作見事なまでにスリラー映画ホラー映画の大傑作。大傑作ゆえにくらい反戦映画などという陰気なレッテルがはられエンタとしてのポジティブさが年々うしなわれ抹香くさい芸術じみたかびくささばかりがめだってしまって実にくちおしい。化学兵器にたいするいかりの昇華の結果の荒唐無稽さはゴジラから君の名はまでの東宝の伝統なのに。

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