2018年4月3日火曜日

悪夢が生んだ植物魔人

リチャードキールえんじる植物魔人。当初は睡眠実験の被験者の無意識を吸収し活動するエネルギー体にすぎなかったが被験者の死後は下水道内にすみつきそこの汚物を食用とし成長する完全に生物的な公害怪獣となってしまった。冒頭の汚物まみれで医院の待合室にねそべるコルチャックは空の大怪獣ラドンの記憶喪失の主人公同様かなり衝撃的だ。こんな臭気さえただよってきそうな汚濁感と倦怠感はゴジラ対ヘドラ級でなかなかこんな作品はない。それもこれもダークシティーたる大都市。シカゴが舞台だからこそ。本作ではそんなシカゴの文字どおり物理的な地下や裏どおりのみならず社会学的な下層や暗部さえ存分にあじわえ都市論ずきな筆者は大満足だ。

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