2018年3月16日金曜日

吸血地獄

崖っぷちをドライブ中のカップル。文字通りだし何かを象徴してもいる。運転する男がやたらハイテンションだ。もうれつに事故のフラグがたちまくっている。酒に酔っているのかヤクでもキメテイルノカ。案の定対向車をよけきれず正面衝突いやよけたせいで崖下におちた。どっちなのかその辺が曖昧なままいきなり画面は葬式現場にきりかわる。ここのきりかわりは何度みてもぶつぎり感がすごくやはりきわめて異常としかいいようがない。加えて死んだ女の棺からとりだしたのか棺におさめようとしているのか男は薬物の小瓶を手にし。こんな物のまなければなどといっている。これもよくかんがえると変だ。なにより葬式の様子が。その他大勢のふるまいが我関せずで現実的手ごたえが全くない。どこかが変。何かがちがう。円谷一。氏の演出の他の作品。ウルトラセブン侵略する死者たちの冒頭。第三病院をフルハシがたずねた時の応対のちぐはぐさとか。ウルトラqあけてくれの冒頭。一平がおいてきぼりをくらう所の唐突さとか。よくにた異様さなのだ。やはり本作。もう異次元トリップ夢おちな。ドラッグフィルム感バリバリにふりきれてしまっている。そんな一氏はさりげなくなにくわぬ顔でドラマにメタフィクションという地雷的なモンスターをここ怪奇大作戦でも子供相手に平気でぶちこむようなそんなトリックスターなのだ。結局本作ラストのナレーションまでまきこんで大風呂敷の大嘘っぱち。真実は崖下におちた車。海岸なのか山肌なのかはわからない。岩の間にドクドクとみちるしんだ女の血糊。さながら郵便配達は二度ベルを鳴らす。そんなエンドロール部分。冒頭の事故シーンと正味それだけであって。吸血鬼がどうとか死後復活がどうとかドラキュラの末裔がどうとか実はすべてなかった事なのだ。ただヤクは。ヤクをキメての運転は。アブナイですよとさらりとながしてうまくかわしている様子だけだったのだ。スポンサーが製薬メーカーだったり売血など当時のギリの時事的話題をあつかっていたりというのもあるかもしれない。それだけにすぎなかったよい意味での陳腐すぎるストレートすぎるテレビ三面記事ウィークエンダー再現フィルムな内容。そうだからこそ本作。まさに奇跡的ドラッグフィルムたりえている。成功失敗を越えた作例で。筆者はその魅力にはまってしまって金輪際ぬけだせそうにもない。

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