2018年2月6日火曜日

吸血地獄

衝突の際のわれるフロントガラスに。ぶちまけられる血しぶき。いかにも象徴的にみせようという意図なのか。特殊効果をもちいての。陳腐ともとれてしまうその劇画的演出。しかしエンディングのスタッフロールのやはり抽象グラフィックな特撮へと見事につながってしまっている。そしてそのままいきなりの葬儀シーン。それは何かフラッシュバックのような唐突さで。我々の目にとびこんでくるのでみているこちらの時間感覚は完全にそこでふっとび以降くるわされっぱなしになる。そしてやたらひきのロングを多用したドキュメンタリーのようなカメラワークの多用も異常だ。演技者以外にも無関係な人物がいつも画面にはいっているし必然性のないワンシーンワンカットな長まわしはやはりみているこちら側の時間感覚をわざとくるわそうという意図にしかおもえない。そうかとおもうと後半。舞台がホテル内にうつってからはやたらと画面がくらい。それも特に廊下。まるで怪奇映画の古城にでもまよいこんでしまった映研学生の学園祭レベル8ミリ作品かとおもってしまう程だ。そしてやはり決定的にサイケデリック。ロックの轟音のイメージ。とかさなるのが冒頭の吸血鬼の警官への急襲。小ばしりだしゴクゴクとまるでコーラでものんでるかのような音たててるし。メイクもすごいし。サイケでパンクでアナーキーな以上筆者偏愛故の吸血地獄。ドラッグフィルム説仮説検証メモ終了。

0 件のコメント:

コメントを投稿