2018年2月5日月曜日

青い血の女

sriは民間のチームで基礎科学のチカラだけで怪奇犯罪にのぞむ。応用巨大科学や高度工業技術な武器も銃も警察手帳な権威ももちあわせてはいない。そこがいかにも街の私立探偵めいていてドラマに日常的なリアルさアダルトさのふかみをあたえている。さてそんな探偵などとしてふとして事件にかかわったばっかりにねらわれたり容疑者にされたりはたまた運命を左右する謎の女と恋におちたりなんかして犯罪の闇の迷路へとふかくまよいこまされていく主人公。そうした内容をドイツ表現主義やゴシックロマンの手法をもちいて映像化した物それがフィルムノワールだ。吸血地獄が全編ドラッギーなカラフルな悪夢だとしたら本作は夜という魔の刻がしかけてきた暗闇という魔物がみせる漆黒の悪夢。そんな視聴者をトリップさせる所。共通している。本作。正にフィルムノワールである。フィルムノワールといえばファムファタールである。運命の女である。悪女とはかぎらない。本作での運命の女は老人を家までおくってくれた親切な気のいいヤリ手風のOLだ。もしくはホステスかバーのママか。三沢の車の中でまっていたせいで三沢とまちがわれ結局。人形にころされてしまう。三沢としては複雑だ。たがいのちょっぴりな親切心たがいのちょっぴりな好意が一瞬。交錯した夜の大人の男と女。そんな実にオシャレなアダルト気分が一瞬だがこのクダリにはあらわれていて筆者。大すきだ。おくってやるといってみずしらずの男の車にのってまっているんだもの。sriマークがついてたからミーハーなヒーローにあこがれる少女気分もあったかも。また一夜のちょっとよっぱらっての上のワンナイトラブめいたロマンスではあったかもしれないがもう悲恋といってしまってもよい。また女だてらに車が運転できたばかりに人形はますます三沢と勘ちがい。しっかり三沢の身がわりとなってくれたのだこの女。三沢にとっては正に運命の女だ。夜と共にあらわれ闇と共に永遠にきえさった夢の女。フィルムノワールとしての本作を何倍にも魅力的にしてくれている。スタイリッシュでモダンな存在だ。本作もう一人。運命の女がでてくる。殺人人形をあやつっていたあのゴシックでドロドロとしたあの不気味な女のようなアレ。かたや犯人容疑をかけられ孤立無援の単独捜査を実行する男。かたや膨大な資産にうもれ広大な屋敷で余生をもてあます男。そんな中でであったそれぞれの女。それは見事に対称的だった。その出あいとわかれのカタチも。

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