2017年5月24日水曜日

妖星ゴラス

主人公役の久保明はハヤタ隊員役の候補だった。ゴラスへ宇宙船で接近を試みるも衝撃により記憶喪失に陥る。このシーン。まんまウルトラマン誕生である。ウルトラマンのように衝突こそしなかったが赤い球体とゴラスのビジュアルがそっくりだった。また記憶喪失という点においてもよく似ておりハヤタも実は最終回に至るまで記憶喪失という設定になっていた。そう考えるとハヤタの衝突は規模こそ小さいがやはり前代未聞さという点においてはそれがウルトラマン誕生の瞬間であることそれにかわりはなくゴラス最接近と同等の特撮史に輝く超大イベントだったということを本作の久保明は見事に立証しているのではないだろうか。そんなこんなでビートルの登場といううわべだけでなく本作も世界大戦争フランケンシュタイン対地底怪獣と並びウルトラマンいや特撮ヒーローの有する深い本質を語る上では決して避けては通れない。ウルトラマン最終回でのハヤタの記憶喪失に関してはネット上でも物議を醸しているが彗星衝突程のレベルでの誕生契機は他のウルトラヒーローには見られない。怪獣被害レベルがほとんどだ。そこに特殊性が凝縮されている。何億年かわからないがウルトラマンの赤い球体はブラックホールレベルの物で彗星とかというより小宇宙別世界その塊それとの遭遇と捉える。その遭遇レベルはクトゥルーレベルの神話性を有しているはず。だから精神とか肉体とかどうとかの二元論近代思考そのものからしてウルトラマンでは無効なのでは。鍵はやっぱり本作にありここから議論は始められなければならないのでは。

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