2016年12月22日木曜日

故郷は地球

ジャミラ。悲劇の平和の巨人という点。フラバラのフランケンシュタインを思わせる。子供の時には彼を怪獣と馬鹿にして。セーターを被り真似をした。残酷な事をしたと後悔している。彼の顔は同じ西洋人ならパッと区別がつく程で。個人の人間の面影をしっかり残しているし。傴になって全身がひび割れてしまっているが。怪獣なんかではなく巨大化した人間体なのは自明なはず。なのに我々は。思い切り怪獣に寄せたベクトルでしか見れなくなってしまっていた。当時は。でも今は。人間衛星。悲しい響きだ。彼が乗っていた円盤形のロケットから。ミステリーゾーンの幻の宇宙船を思い出してしまった。墜落した人間衛星が成仏できず。永遠に軌道上をさまよい続けるという物。国際平和会議。偽善だ。工場や学園や原発。誘致の利権で見せ掛けの発展を遂げた。地方の企業城下町のウスッペラな雰囲気が漂う。犬神家っぽい陰鬱な村。避難民が抱く柱時計に業の深さと差別の連鎖を見てしまう。本作でのウルトラマンは登場シーンも短く。格闘も殆どしない。冷たいロボット兵器ソノモノに見える。いっそのこと。登場させず人工降雨ミサイルでトドメった方が良かったか。超問題作。

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