2019年8月9日金曜日

赤い宝石

サブタイトルといい全体的なくらい色調のカメラといいどちらかといえばハードボイルドクライム編。治安のわるい地区にある病院では抗争でかつぎこまれる患者がひっきりなしだ。貴重な血液製材材料のめずらしい抗体をもつヤクザ者。ひょんなことでそんな彼と遭遇することになった臨床検査長。その関係がヒューマンにながれずドライにえがかれるのがよい。そう臨床検査長とヤクザ者の関係まるでフランケンシュタイン博士とその怪物なのだ。マリコはといえば本作ではまるで志村喬のような巨匠重鎮科学者なオモムキ。さてしかしヤクザ者だが。人間的な良心にめざめはじめるとその出自と現状とのあいだにさいなまれ怪物的にあばれだす。花壇の花をふみけちらすその描写やよし。また映画フランケンシュタインのように子供との遭遇もありこころかよわせるかとおもわせやはり映画ばりにつめたくつきはなすようなにがい結果。これもよし。

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