2019年7月1日月曜日

吸血鬼の絶叫

警察がさっぱりでてこない。だからこそよい。街がなにやらパラレルワールドか近未来の無法地帯にみえる。おまけに街の人がほとんどでてこない。核戦争後のような人口密度だ。ビル街とかうつしだされるんだけれど。それがまたさむざむしい。ナイスだ。さらに主人公。意味なく科学者的好奇心旺盛で。単独捜査ばかりしている。じつの妹がしんだというのにだ。捜査の動機もその復讐心とかでもなさそう。うれない科学者の屈折したなにかの性癖のほうがつよいようにみえる。うれない科学者くずれと浮浪者のようなドラキュラくずれが。場末のバーのママをとりあうすくいようのないズタボロ三角関係のラブロマンスとしてみるとホントやるせなくてとてもすきなテイストだ。おおむね批評はさんざんな本作である。でもでも筆者は大すきである。べたなラスボス吸血鬼。なにかくるった道化師のコスプレかなにかのようにみえて。それはそれでこわい。なにやらえらくかたいれして過大評価しているようにみえるかもしれないがそれをさせるなにかがしっかりある。なぜならちゃんと用意されているオチというかバレネタがこんな筆者にはよけいにおもえるほどなのだから。

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