2019年2月4日月曜日

ガメラ対大魔獣ジャイガー

パニック映画のおもしろいところは災害現場の現場当事者の奮闘にある。怪獣だって一種の災害で。現場がふんばるからおもしろいのである。担当者や責任者がすぐ現場から誘導され避難。すべては防衛隊にまるなげ。そんなのばかりじゃおもしくない。だのに怪獣主体とばかりに防衛隊ミッション描写主体なのがあまりにもおおい怪獣映画というジャンル。それが王道だからしかたないが特にマニアうけする諸作にそんなのがおおい。なにかタコツボにはまったようでいきぐるしい。防衛隊とは。自衛隊とは。憲法とは。んなかんじとなってボーエーロン沼にハマってしまったんでは。あのミシマをかんじてしまう。あのセキグンをかんじてしまう。あのオウムをかんじてしまう。正面論争がわるいといっているわけじゃない。ただいつも真正面からの論争。衝突。んなんでよいのかということ。そのてん本作は万博パニック映画という設定を導入。新幹線大爆破のようなアオリカタではある。が。警備をまかされた民間の警備会社が防衛隊のごとき大活躍をみせる。その装備や司令室がまたかっこいいのなんの。主人公はあくまでも万博広報主任の若者だ。ここからしていつもマスコミ人な東宝との差別化が意識的になされているようですばらしい。それどころか警備主任のイケメン平泉成がその存在感でガゼン主人公さえぬきんでいる。ファイヤーマンでの活躍がおもいだされる。とにかく。さすがザガードマンの大映である。東宝のは。どこか政府や自衛隊の活躍が前面にでてしまいがちで身近な庶民感とか民間感がうすい。本作の潜水艇なんか。そのへんの町工場製品だ。東宝日本沈没の御用多国籍企業製わだつみ号なんかとくらべられたし。しかし性能はまけてはいない。ガメラ体内を地球内部のごとくに対応。航行する。このミクロの決死圏か地底探検か。そんなsfアドベンチャーなクライマックスこそ。本作のもうひとつの顔であろう。ひとつが警備会社活躍の業界映画。ひとつがsfアドベンチャー。いかにも怪獣映画としては異色で。怪獣のかげがうすいようにみえるがそれでよいのだ。本作。東宝のような秘密兵器こそでないが警備会社のgpsつき携帯電話がでてくる。これなどは今を予言するようですごいの一語につきる。怪獣映画マニアにはこのすごさがわからないのか。スパイ映画ずきならすぐわかる。なにせそれも子供たち。警備会社からかりるでなくぬすむのだ。このかっこよさ。こういうマクロではなくミクロな視点からの。怪獣映画を起点とした災害論争憲法論争も時には必要なのではないかという気にもなってしまう一本。震災時にいつもは炎上悪役ツールなツイッターが世に効したように。万年二番手の大映怪獣映画だってすてたもんじゃない。

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