2019年1月19日土曜日

大怪獣ガメラ

大映マークからアバンタイトルのながれがとてもクール。ホリゾントの空の柄もいつもながら現実にはありえないダリのようなシュールさですばらしい。だからこそガメラ出現のタイミングではいる大怪獣ガメラのタイトル。いたって貸本漫画調なやすっぽさとうつるのだが白黒というのとあいまってシュールさからの大落差で超ポップ。みごとなでだし。国籍不明の不気味な爆撃機は。本作を冷戦期という情報暗黒時代におきたエリア51事件のようなできごととしてつよくいんしょうづけるのにひとやくかっている。灯台と怪獣という構図も。ブラッドベリの霧笛をおもわせるが原子怪獣現わるのようなとってつけた感はない。なんといってもそこに孤独な亀サイコ少年をからませたことで暗黒童話っぽさがきわだってウルトラcならぬウルトラqしてしまっているからだ。手足をひっこめ円盤のように飛行するのもわらってはいけない。あらゆる円盤事件はガメラかもしれないのだといっている。吉田義夫と浜村純そして左卜全のおかげでガメラが完全にゴジラ的な社会派怪獣ではなくなってホラーでダークで胡散くさいクトゥルー怪獣のようになってしまってて。そこがなんといってもよい。あとはラストにむかって荒唐無稽さのジェットコースターで。宇宙スケールきわまって。ゴジラのような哀愁もへったくれもなくsfでおわる。ガメラ第一作。ギララやガッパにはない低予算さで逆にいきのこることができゴジラにつぐ存在に。皮肉だが本作それくらいなんともいえないオンリーワンな魅力をもっているのはたしか。とにかくzプランなる謎の国際プロジェクトが秘密裏の人類選別火星移住計画のようでダークすぎ。

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