2018年10月20日土曜日

殺人音楽隊

犯人が死体をせおい山をのぼり渓谷から無慈悲に谷底へとなげすてる。この感覚がすきだ。たとえば。すると死体は下流へとはこばれそこで発見される。捜査は上流へとおよび谷底の不気味な村へとおよぶ。そんなふうにもなれるからだ。ところで今回もおもしろかった。なぜなら表面的には音楽ものにおもわれるが。じつは。定番の山岳殺人もの。だからだ。山には大学のワンゲル部の出先部室とか今回のように音の問題で街中では不都合な音楽部の練習室および楽器倉庫などがある場合がおおい。ほかには山中湖畔の音楽スタジオなど。はたまたアダルトビデオの屋外撮影隊とか。ここをじつにうまくついている。だから山岳殺人ものだといっているのだ。人里はなれた施設内でのこじれた人間関係からの殺人風景。その寂寥感がかなしい。アダムとイブから。えんえんつらなる。悠久の。ふかい。人間の原罪がみえかくれする。

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