2018年6月23日土曜日

漂流教室

たしかに真面目で象徴的な。かなしい災害および戦争映画でもある。しかし911や311すらこえてしまった今みなおすと時や時間というものがいろんな意味で。ある種のすくいでもあるんじゃないか。そんな感想もいだく。ホラー映画のジャンルも本作当時から相当の進化をとげゾンビ系ビザール系アニマル系sf系シチュエーション系サバイバル系とあふれかえったが。しかし本作のような時間ホラーは今もって貴重だ。大林監督はいくつもの時間モノをてがけついに本作でホラーに挑戦した。そしてほぼ成功している。本作はサバイバルホラーではないのだ。当時ではそんなことがわかろうはずもない。時間そのものが監督その独特の映像とタイム感覚によって凶器や狂気となる瞬間がえがかれているようにおもう。同監督作ハウスが家にとじこめられ系ホラーならさながら本作は巨大な砂時計にでもとじこめられて時間という魔に翻弄される少年少女をえがいた。といったところか。

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