2017年9月17日日曜日

死体置場モルグの殺人者

淡々と数日間を即物的に心理や幻想をまじえる事なく直線的にえがいていく。そうする事で実質的な本作のメインである死体保存室なるモンスター空間が怪物的に屹立する。形をかえたドラキュラ城である。ゾンビ達は人肉こそくらいはしないがひとしきり活動して棺桶のような死体槽にかえり羊水のようなホルマリンの中で休息する。デロリンマンならぬホルマリンマンだ。何処までふかいのかこの死体槽。錘をつけて底ふかくしずめられている死体は数も歴史も膨大で秘伝のタレのようになってしまっているのでは。それとも時空をこえる冥界との出入口なのか。暗黒宇宙暗黒物質電送装置なのか。死体保存室。それはある意味白い巨塔な大学病院体制を揶揄しているのか。それともウルトラセブン侵略する死者たちの前日談でホルマリン星人の秘密前線基地なのか。怪奇大作戦の初期といいこの恐怖劇場アンバランスの初期といい全部エイリアンなどのハリウッドモダンホラーに総パクられっぱなしだけど実に冒険的偉業だった。本作の途中唐突に登場する坂野なる人物。アッシュかよな最高のブキミアンドロイドキャラ。以上タイトルもモルグ街の殺人にひっかけてたりもするので上記のような筆者のバカ批評もあながち的はずれではないと自己弁護しつつ筆をおく。

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