2024年12月31日火曜日
霧笛が俺を呼んでいる1960
第三の男の翻案というだけで興味ぶかい。ウィーンの戦災廃墟感をどう翻案するのかとおもったら。霧。自然の霧もだが暗黒街ヨコハマの陰謀の黒い霧。その霧のなかを赤木があるく。このあるく姿がヨコハマににあいすぎているし誰にもマネできない。たとえ優作であってもだ。そしてわすれてはならないのがその優作がヨコハマbjブルースでとりいれたかったにちがいないbl要素。本作。太陽がいっぱいの翻案でもある。主要男女四人全員。少年少女顔。の薄気味悪さ。西村晃も美少年。濃厚な生々しい大人の男女の性というよりピーターパンシンドローム的なガラスの同性愛臭が霧に充満。音楽も一部怪奇大作戦そのものなバイオリン高音のところがあって不気味。
2024年12月30日月曜日
PERFECT DAYS 2023
専用車両でのパトロール。tttユニフォーム。なにやら特撮映画の防衛隊のような重装備。そしてハードボイルドにきまったルーチン。複雑なトイレ機能の点検ルーチンがすごい。マイティ号か。轟天号か。これはブレードランナーなポストコロナディストピアが舞台のサイバーパンク映画なのか。そこはかとない江戸のかおりがよい。役所主演だからといって。いつものワケアリ過去人物とはかぎらない。身をやつした忍者か剣豪か宇宙からのヒーローかもしれぬ。小津な感じも能というより落語。しかしサニタリー企業案件の缶コーヒーcmのような映画で東京画の頃ならいざ知らずポストコロナ時代だとチト古風。自分はこれをおもいっきり古く脳内変換し時代劇として観たい。あとハードボイルド映画のよいところは。寅さんも。ボギーも。食べ物飲み物が美味そうなところ。あと本作ではカセットをいとおしそうにマガジンに装てんするところ。
Cloudクラウド(2024)
回路と同じくインターネットの世界にとりこまれる恐怖を描いたインターネットホラー。そんなジャンルがあるかどうかだが回路と本作はそうとしかいいようがない。時代が変わっているので両サブカルおたく秋葉系主人公のインターネットとのかかわり方も違っている。黎明期の大学インターネット研究者から爛熟期のオークションサイト転売ヤー。舞台はシャイニングよろしく人里離れた広い家。広いけど密室これミステリーやホラーには不可欠。あとストーリーが破綻するは。ナンデモ不条理アリの難解になりがちだは。そんなフィルムノワールだが。ファムファタールの死で完結する一種の奇形ラブストーリーである事がよくわかる。フィルムノワール。今の時代に禁酒法時代のギャングや探偵にリアリティを持たせドンパチさせるには。暗黒街をネット社会へと置き換える他ない。あとタイトルのcloudってアシスタントくんの所属する謎組織その名称かな。ラスボスは量子もつれから自然発生した実体の無い正義のaiで世界を浄化しようとしてるとか。
2024年12月13日金曜日
怪物2023
せっかく新感覚のbl映画なんだからイヤミス社会派胸糞に迂回せず。ストレートに最初から少年美全開でいくべきだった。真夜中のカーボーイやフレンズがあったじゃないか。少年二人は魅力がないわけではない。出番がすくなすぎて。感情移入対象にまで観客の内面で熟さないうちにおわってしまっている。金八二部の加藤と松浦みたいにアイドルビジネス。社会現象にまでひろげすぎて役をこえた子役の実人生の一部をそぐようなことさえしなければ。続編とか。この路線。この監督作で。みてみたい。なにより音楽を世界のサカモトで。戦メリといいblとの好相性。冒頭の爆撃のようなvfx。これは禁じられた遊びのような反戦戦争映画で今現在が子供にとって辛すぎる戦時下だということ。特に小児性愛やlgbtをかかえた子供。ある意味。湖の畔だし火垂るの墓の実写版でもある。
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