2023年9月9日土曜日

オトノホシ

ガラモンは名前ではない。ガラダマに積まれたモンスターだからガラダマモンスターその略。ガラダマの飛来は侵略ではない。原子炉そのものの不法投棄である。セミ人間は清掃局員もしくは演歌ずきなダンプの運ちゃんつまり底辺労働者。廃棄場に派遣されガラモンを誘導。エイリアンのゴミ運搬宇宙船員って設定もたいがいに底辺だったが。ガラダマのガラはガラクタのガラでゴミアクタの意味もある。もはや侵略以上の始末の悪さか。ガラモンはロボットである。それも大きさすらまちまちな三流大量生産品。なぜならガラモンそのものが移動可能な原子力発電所だから。手や足の装甲は剥がれやすく使い終わったら使い終わったで厄介な旧式の原子炉。それを廃棄物用コンテナであるガラダマに乗っけて宇宙の果てから地球に向けて奴ら片っ端から廃棄しているのだ。ついでにゴミにICチップタグを付けるように電子頭脳の小型のガラダマまでおまけして。しかしそんなエコロジーな文明批評や詳細説明は表立ててやったんでは効果半減。ヘドラがそう。説明し過ぎ。そういうのは背景におしとどめてこそ真の文明批判なのだ。その点ウルトラqはすばらしかった。ゴジラ第一作もそうだし怪奇大作戦もそう。だからガラモンが動く廃原子炉であり制御不能で口からメルトダウンするとかという設定よりもいったん電波を遮断されるとふたたび電波を流してももう二度と作動しない点。つまり電波は墓場つまりゴミ捨て場所定位置への一度きりの誘導電波にほかならないという何かひどく無常感漂うあのラストそう文楽とか能とか今回のラストタンゴっぽい設定演出編曲の方が世紀を越えて残る古典においては何倍も重要なのだ。

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