2016年8月14日日曜日

ウルフガイ燃えろ狼男

映画そのなかでもB級のよさは、特撮とくにヒーローもの、アクションものに、にじみでてる。昔は、つっこみネタとして笑いものにしていたような低予算かつ杜撰なシーンやカットが今では実にあじわいぶかいものとして感じられるようになってきた自分がいる。例えばヒーローの変身シーン。同じものの使い回しなので、変身時その瞬間の服装だけがいつも同じだったり、昼間の変身なのに、いきなり背景が夕陽になったり。実にあじわいぶかい。服装に関しては、なんかすごい物理法則たとえば空中元素固定装置とかで強制的に素粒子レベルで一瞬そうなるものだと思いこんでしまえばつっこむよりもこっちのほうが断然、楽しい。夕陽も、時空に歪みが生じてそうなるとかね。そして、敵とのバトルアクションがはじまった。とたん街中だった景色がいきなり荒野の造成地に切り替わる。これも街中が一歩、裏通りに入ってしまえば、そうなっていると思いこんでしまえばこれまたこっちのほうが楽しい。事実、復興時の都市としては充分あり得ることだし復興の原因となった災害や戦争その規模が大きければ大きいほど、そうなるはず。そういう終末世界、ディストピアな舞台設定、時代設定へと自らバイアスをかけて思いこませることで、とことんまで、SF的スケールの大きさな世界へと、まるごと身を浴する。

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