2016年4月22日金曜日

ガラダマ

舞台となるこの地方は昔からガラダマがよく飛来していたとされている。だとすると実はこの地方、もしかすると横溝的な因襲めいた村でもあったんでは。だからこそ真っ先に開発のターゲットにされ、さすがに第三東京市のようなガラダマ迎撃要塞都市化にこそはされはしなかったがガラダマ研究特殊施設化ぐらいのゾーン的な禁制地帯にはされたのでは。ダムとされているが何やらその壁面も謎の施設と外界を隔てる巨大な冷やかな壁のようにも思えてくる。そうなると子供たちも明るそうだが何やらストーカーに出てくる娘やアヤナミレイのように、もしかしたら飛来によって何らかの汚染や精神的影響を受けていたり、もしくは対ガラモン生物兵器化の実験材料な悲しきミュータントかクローンか、とまで考えてしまう。とすると、その子供たちのセンパイとして村に戻ってきている女性ふたりの存在が突飛どころか必然性においても活劇性においても、かなりどころではない重要性を帯びてくる。唐突に終わる幕切れもそうだが子供たちを筆頭に登場人物が中途半端で退場し二度と出てこず、そのままなところとか群像劇仕立てでホラーものによくある描き方なのも堪らない無気味さだ。

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