2022年10月30日日曜日

ペコロスの母に会いに行く

原爆にあったうえに苦界にきえるという永遠の幼馴染みを捜索するミステリー。の部分に一番やられた。そんなミステリーが100年にもせまるその土地のミステリーとしてしっかり成立するにはやはり原爆という。エガコウニモエガキキレナイ。ホントウニソレハアッタコトナノダロウカ。な。ギリギリのデッドライン。あらゆる人生を。事実は小説よりも奇なるものと化さしめる人類の最暗黒の極北たるデッドライン。また。あらゆる表現者の壁としても厳然と常に踏み絵のように。ある。そんなデッドライン。をこえてまでこの監督がえがこうとしたもの。それがファンタジーではなく。女探偵の。原爆の悲劇を追う戦時ハードボイルドミステリーだったということ。そこに一番やられた。認知症のその老いた女探偵は永遠の失踪者と共にみた或る日の教会の合唱その曲を手がかりに車椅子で歩きに歩き推理をめぐらす。息子との心中覚悟の彷徨の果ての最暗黒で不思議な郵便配達からうけとる手紙のあの回想シーン。その送り主を訪れる回想シーン。そのおさえた照明と音響。そのノワールな感触。それがあるおかげで本作。サブスクでみちらかすのではなくdvdでそばにずっとおいておきたくなるフィルムノワールとなっている。探偵職から解放され。バディである息子との。ラストシーンが。これまた実に良い。

2022年10月28日金曜日

ドライブマイカー

 家族を不気味な謎の感染症でうしなった主人公。公共交通機関も信用ならないディストピア。もはや安全な場所はなく古い愛車にひきこもる主人公。広島。北海道。無国籍。文明と心の廃墟を訪ねる旅。二十四時間の情事。ラスト。主人公の形見の車に異国の仲間となった証の犬をのせはしる再生した女ドライバー。感染症映画としてこれほどチカラをくれる映画は貴重。

2022年10月26日水曜日

AIで蘇った悪魔

科捜研の女2022第二話を観た。確かに怪奇大作戦化していた。実験的な映像や時にダークな迄のクールさ。そればかりではない。犯人と言うか科学者の人間造形。今回はaiと言う視覚的にも異形のモンスターと言うか超兵器で世に復讐。とても怪奇大作戦的だ。出来れば身体が無い設定なのでシアン発生装置は24年前に仕掛けられていた事にして欲しかった。実際は生きていての孤独で貧相なアパート暮らし昭和しててよかった。

2022年10月23日日曜日

自戒

 ここ。サボらないで。毎日。少しづつでも充実。更新しようとは思う。が。イカに。ただいま。すこしづつラベル。カテゴリーの追加。充実をおこなっております。なにとぞ。よろしくおねがいいたします。

2022年10月21日金曜日

アーカイブ

 ヤフーボックスもアップ不可のダウンロードアーカイブになってしまったが懇意にしてた小説投稿サイトが投稿コメント不可の閲覧のみのアーカイブになって実質終了していた。

2022年6月15日水曜日

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア

学会で登壇もするような名外科医の父親。ゆがんだ父性を反映していびつな一家だ。そんな父親がショッピングモールからひろってきたホモ相手はダミアンっぽい下世話な少年だった。長女の同級生を騙ったり医者志望と嘯いたり父親はすっかりペースにのまれ職場や郊外の屋敷にまでいりびたられる。医者と患者やその家族が一線をこえたりちかづきすぎるとろくなことはない。患者遺族が悪魔教団だったりナチ残党だったりろくなことはない。もろアイズワイドしてるが診療科目がかわるだけでここまで生理的にかつ気もちわるくなるとは。つまり精神科ではありえない余命宣告。みはなされ退院はての劣悪な自宅療養。いつもはする側がされる側にされてしまうということだ。いかに人徳な名医とされている存在でも自分では気づかず残酷な権威となって君臨横暴していたかをおもいしらされるのだ。徹底的に自身の技術と人脈を過信しその最新医学力だけで応戦しようとする父親。技術と鉄のハートが仇となりそうではらはらする。そして一番おそろしいのはその最新最高権威の医学でもはがたたない人智をこえた相手だということ。まさに伝染病蔓延による人類滅亡その最終局面最高権威王家の最期をえがく地獄絵図。王家の一人を神の生け贄にささげなければその災厄はとまらない。王とは父親とはセレブとはそれをも自分できめなくてはならない。この期におよんでも一族の存亡からはなれられない。因果まさにギリシャ悲劇。まさにセレブ地獄。いがみあう隣家同士がばったり顔をあわせるファミレスな郊外の魔がえがかれている。家族と少年だけで人影もとだえた郊外のファミレスまさに静の終末風景。街ではゾンビがあばれて動の終末。

2022年6月14日火曜日

サイコ2

 中盤。人間というより建物が主役。20年の薄汚れた劣化が効果を深めている。それらがしっかりと再利用されレベッカなどのようなゴシックロマンス映画として立派に成立している。こんなロマンチックな感じは前作には微塵もなく面喰らうくらい新鮮。それどころかモーテルと母屋が繋がっているような錯覚さえあって空間がねじれたsfのようでもある。いやもしかしたら母屋の覗き穴はディスプレイになっててモーテルの監視カメラ映像がそこから見えていたりするのか。これなんぞスパイ映画っぽくもあり更に新鮮。これに先立つ今作前半ノーマンの出所受刑者のようなズタボロ感だが。男臭く土埃立ちそうなアメリカンロードムービーしててそこがしっかり前作の前半とシンクロし同じくハードにフィルムノワールしてて良かった。問題は後半だ。前作はノーマン単独のシンプルなサイキックホラーだったが今作はエイリアン2の如く今度は戦争だと言わんばかりの誰もがサイコパスってか状態で超能力者バトルロイヤルならぬサイコパスたちによるサイキックバトルロイヤルのカオスと化している。精神科医なんかキャリーばりの念動力で念入りに何度もころされるし。ラストでは中盤ロマンスした相手の死の復讐も果たし全てに勝利するノーマン。モーテルの看板に灯を入れ。母の為の母屋の暖房にも石炭をくべ。実母の影を映す窓の母屋を背にモーテルへと向かうシルエット。そうもはや純愛一直線生涯素人童貞貫くフランケンシュタイン系不死身ゴシックモンスター。治療者や模倣犯なんか寄せ付けもしない近代的価値観がナンボのもんじゃいな筋金入り完全無欠サイコパスマシーンノーマンベイツってば素直に無茶苦茶カッコ良い。完全にマーベルコミックのダークヒーロー。聖なる邪神の剣の特注キッチンナイフを手にディズニーホーンテッドマンション仕様の空飛ぶモーテルそのコックピットに乗り込んでアベンジャーズ入りだ。料理の腕もあげサンドイッチも前作より美味しそう。