2021年3月1日月曜日

24年目の復讐

 最近。本24年目の復讐の地獄の黙示録との相似に気付く。奥地の人間離れした最強殺人兵士部隊に主人公がシェイクスピアっぽい運命的血縁の不条理もしくは狂気で導かれ。船で向かい。遭遇するという。趣向まで同じ。カーツのようなドクターフーがミステリアスに教祖じみている。一言も喋らないので深い暗黒の思想性宗教性政治性が滲み出す。ロケも地獄の黙示録同様効いていて見事なベトナム戦争の掘り下げ回。

2021年2月16日火曜日

あけてくれ

 ユートピアとディストピアは紙一重なのだ。サラリーマンの悲哀というよりガチガチのaiが支配する監視社会管理社会ディストピア物語として観た。完全に濃密過ぎでウルトラqを逸脱した独立な短編映画の名画として成立。カーラジオからの尋常でない渋滞情報はまるで首都脱出のようなウィルスか何かのパニック感ですらある。突如。黒封筒に施されたペーパーディスプレイ越しに出現する友野の顔はまるで1984年のビッグブラザー。ハタマタ赤死病の仮面のプロスペロー王。汚染された下層現実社会から。ヒトリ。逃れ。君臨。aiの神に仕えるカルトの教祖のようでもある売れないsf小説家友野。監視社会管理社会へ直行のインターネットaiテレワーク引き籠りの今日の如き不要不急業従事者の現状。を風刺予言しているようで本作。自分の中ではその脚本も徹底して硬質なのにどこか粘着質で不穏な演出もダブル主演の柳谷寛氏と天本英世氏の名演もゼンブ含めゴダールのアルファヴィルに並ぶ逸品。地下深く見知らぬ都会の隅の自動運転エレベーターで潜って底にあった海に浮かぶユートピア。その造形が何とも遊園地。地下に降りたはずなのに青空と海のデパート屋上ってなここのシュールさは諸星大二郎の漫画にもあった。宇宙ステーションから自動車から何から何までインターネットに繋がり空を飛んでいる。ラストでは相変わらず柳谷氏が千鳥足でさ迷う。もはやゾンビ状態。電車が空を舞う夜の雰囲気。どこかそのヤケッパチさが酒場街にある映画館で観るフカサク東映ヤクザ映画テイストもありツボだし。更に四次元列車から帰還しただけなのに精神病患者どころか高リスク感染病者のように厳重真空減圧強制隔離された女性も怖い。怖すぎる。壁には。この女性が描いたのだろうか。暗黒宇宙絵画。まるで映画マタンゴかエイリアンを想起させクトゥルーっぽい。追伸。洋館お手伝いさん小田急ロマンスカーの3点セットはそのままウルトラセブン緑の恐怖に。円谷一氏のそのメタな遊び心と絶望セカイ系体質に目眩しそう。

2020年10月21日水曜日

かまいたち

 地下街の夜。街はずれは川と橋ばかりの町。街工場の騒音と排水の流れる音が一日中ラジオの音に入り雑じって辺りに満ちている。上空は煙突の煙で昼尚暗くすぐそこの手の届きそうなガスタンクの屋上すら有色ガスで見えない。不思議な事にこの界隈にはマンホールが一個もない。たぶん街で一番の低地であり最も底に該当する地区なのだ。ゴミばかりでなく人も流れ流れて吹き溜まる。ぬかるんだ酷道の両側にはビデオカフェかマネキンを飾ったパチンコ屋しかなく舗道には錆びた廃玉や濡れたエロ本が棄てられ踏んでしまうと転んでしまい危険極まりない。よく見るとシャブやピストルの玉のような物も混じっている。治安も悪い。どのビルの壁面にも窓はなく排水口がいくつも並んで口を開け汚水を始終垂れ流している。臭い。以上。囚人カマイタチ氏の専任歯科医が覗いた。氏の。口腔内風景。

2020年9月16日水曜日

雑音と無音の因果律

エレベーターや地下鉄の怖さは次に停車する場所で起きている事がたとえ先頭車両にいたりモニターカメラがついていたりしたとしても乗客からの視界が酷しい為これが地上だと明るさ開放性から線路上に異物があったりしても確認しやすいのだが目視できず緊急停止できなかった場合は自動的に次停止場所まで強行し停車してしまいそれどころかドアまでもが自動的に開いてしまうところ。最近のエレベーターには外から中を見れるモニターがついている場合もある。でも次階のエレベーターホールの様子が内から見れるわけではない。それだけでもじき到着するエレベーター内に怪物がいる場合にはわかるのでありがたいが。でも幽霊だとカメラに映らないのでドアが開いてビックリなんて事も。さて地下鉄車両においても車内から次のプラットフォーム上で何が起きているのかを確認できるようにならないだろうか。プラットフォーム上で暴れている怪物が乗り込んで来て修羅場と化すのをそれで避けられるのだが。事実は小説より奇なりでプラットフォーム上を発狂スプレー噴霧しながら駆け抜ける奴なんかがでてきたりしたらと思うと。おちおち音楽も聴いてらんないしスマホも弄ってなんかいらんない。恐ろしい世の中になったもんだ。

2020年9月15日火曜日

果てしなき暴走

端から白眼が充血していくのではなく黒眼中心から血走っていくという仰天発想またそれを見事に再現した光学特撮のセンスの良さにまず脱帽。いかにも脳の深部から狂っていってってるって感じが伝わってくる。ダサい出で立ちで一見浮いているようにみえる助さんの自らが実験台となってのハイウェイでの排ガス採集ミッションだが。これがあることで本作がいかにブレードランナーにせまるsfフィルムノワールであるかがよくわかる。ご丁寧に脱出後に車が落下炎上する場所が荒涼とした墓場というのもいかにも近未来ディストピアだし。やはり近未来ホラーの超傑作フェリーニの悪魔の首飾りにでてきたハイウェイを思い出した。

2020年9月2日水曜日

渋谷怪談 THE リアル都市伝説

隙間男って実は黴男ではないだろうか。毒々しい緑色してたし。押し入れの上や流しの下など黴の生えそうな所を胞子状になって自由に往き来できるのではないだろうか。だから隙間の向こう側の暗闇は四次元空間のようにさえ感じられ。ラスト。主人公のトイレに逃げ込んでのくだり。その絶対的無意味さ。からの。絶望感。と。きたら。さらに考察して。隙間男の犠牲者なんだけど。色こそ緑色ではなかったが。全身の表皮がやはりぬめっとした何かに覆われていた。あれは。やはり。あの姿は黴男の胞子に感染。ということなのでは。そうなると小中学生向け学校怪談っぽくお茶目な妖怪じみて語られているが隙間男。ってオトナのsfホラーオタク目線だと。感染としての。さらに性感染としての。象徴。と。必要以上にリアルに捉えなおせ。で犠牲者が全て思春期ザカリ美少女ということも考えあわせると。これはかなりヤバい。し怖い。

2020年9月1日火曜日

かかし

和ものだとロボットって鉄腕アトムからきているのだろうがイイモン役がおおいけれど洋ものだとロボットって逆にロボコップとかの正義派のほうがすくなくゴーレムやフランケンシュタインとか結構バケモンとか悪役ってかんじの伝統がつよい。これ本作も本来は笠地蔵などの方向性にいくべきなのだろうが叙情心情どころかまったく正反対にいっちゃってる。だからおもしろい。それどころかテッテー的に即物的にえがかれててかかしがまるでモンスターのようなあつかい。かかしのボロボロさが壊れかけのあのターミネーターにさえみえてじつにホラーしてる。ラストももやされるというようなスペクタクル描写にさえなっていて舞台がのどかな日本的田園風景なぶんよけい無国籍無歴史な異様な舞台設定にさえ異化されみえてくる。のどかな昭和田園風景に地底ロボットや巨大原子力宇宙船が登場し宇宙戦争の戦場。不条理ディストピアとかすあの東宝特撮映画の怪作。地球防衛軍のようだ。比較し本作けっしてほめすぎとはおもわない。傑作である。