ユートピアとディストピアは紙一重なのだ。サラリーマンの悲哀というよりガチガチのaiが支配する監視社会管理社会ディストピア物語として観た。完全に濃密過ぎでウルトラqを逸脱した独立な短編映画の名画として成立。カーラジオからの尋常でない渋滞情報はまるで首都脱出のようなウィルスか何かのパニック感ですらある。突如。黒封筒に施されたペーパーディスプレイ越しに出現する友野の顔はまるで1984年のビッグブラザー。ハタマタ赤死病の仮面のプロスペロー王。汚染された下層現実社会から。ヒトリ。逃れ。君臨。aiの神に仕えるカルトの教祖のようでもある売れないsf小説家友野。監視社会管理社会へ直行のインターネットaiテレワーク引き籠りの今日の如き不要不急業従事者の現状。を風刺予言しているようで本作。自分の中ではその脚本も徹底して硬質なのにどこか粘着質で不穏な演出もダブル主演の柳谷寛氏と天本英世氏の名演もゼンブ含めゴダールのアルファヴィルに並ぶ逸品。地下深く見知らぬ都会の隅の自動運転エレベーターで潜って底にあった海に浮かぶユートピア。その造形が何とも遊園地。地下に降りたはずなのに青空と海のデパート屋上ってなここのシュールさは諸星大二郎の漫画にもあった。宇宙ステーションから自動車から何から何までインターネットに繋がり空を飛んでいる。ラストでは相変わらず柳谷氏が千鳥足でさ迷う。もはやゾンビ状態。電車が空を舞う夜の雰囲気。どこかそのヤケッパチさが酒場街にある映画館で観るフカサク東映ヤクザ映画テイストもありツボだし。更に四次元列車から帰還しただけなのに精神病患者どころか高リスク感染病者のように厳重真空減圧強制隔離された女性も怖い。怖すぎる。壁には。この女性が描いたのだろうか。暗黒宇宙絵画。まるで映画マタンゴかエイリアンを想起させクトゥルーっぽい。追伸。洋館お手伝いさん小田急ロマンスカーの3点セットはそのままウルトラセブン緑の恐怖に。円谷一氏のそのメタな遊び心と絶望セカイ系体質に目眩しそう。
2021年2月16日火曜日
2020年10月21日水曜日
かまいたち
地下街の夜。街はずれは川と橋ばかりの町。街工場の騒音と排水の流れる音が一日中ラジオの音に入り雑じって辺りに満ちている。上空は煙突の煙で昼尚暗くすぐそこの手の届きそうなガスタンクの屋上すら有色ガスで見えない。不思議な事にこの界隈にはマンホールが一個もない。たぶん街で一番の低地であり最も底に該当する地区なのだ。ゴミばかりでなく人も流れ流れて吹き溜まる。ぬかるんだ酷道の両側にはビデオカフェかマネキンを飾ったパチンコ屋しかなく舗道には錆びた廃玉や濡れたエロ本が棄てられ踏んでしまうと転んでしまい危険極まりない。よく見るとシャブやピストルの玉のような物も混じっている。治安も悪い。どのビルの壁面にも窓はなく排水口がいくつも並んで口を開け汚水を始終垂れ流している。臭い。以上。囚人カマイタチ氏の専任歯科医が覗いた。氏の。口腔内風景。
2020年9月16日水曜日
雑音と無音の因果律
エレベーターや地下鉄の怖さは次に停車する場所で起きている事がたとえ先頭車両にいたりモニターカメラがついていたりしたとしても乗客からの視界が酷しい為これが地上だと明るさ開放性から線路上に異物があったりしても確認しやすいのだが目視できず緊急停止できなかった場合は自動的に次停止場所まで強行し停車してしまいそれどころかドアまでもが自動的に開いてしまうところ。最近のエレベーターには外から中を見れるモニターがついている場合もある。でも次階のエレベーターホールの様子が内から見れるわけではない。それだけでもじき到着するエレベーター内に怪物がいる場合にはわかるのでありがたいが。でも幽霊だとカメラに映らないのでドアが開いてビックリなんて事も。さて地下鉄車両においても車内から次のプラットフォーム上で何が起きているのかを確認できるようにならないだろうか。プラットフォーム上で暴れている怪物が乗り込んで来て修羅場と化すのをそれで避けられるのだが。事実は小説より奇なりでプラットフォーム上を発狂スプレー噴霧しながら駆け抜ける奴なんかがでてきたりしたらと思うと。おちおち音楽も聴いてらんないしスマホも弄ってなんかいらんない。恐ろしい世の中になったもんだ。
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トリハダ夜ふかしのあなたにゾクッとする話を
2020年9月15日火曜日
果てしなき暴走
端から白眼が充血していくのではなく黒眼中心から血走っていくという仰天発想またそれを見事に再現した光学特撮のセンスの良さにまず脱帽。いかにも脳の深部から狂っていってってるって感じが伝わってくる。ダサい出で立ちで一見浮いているようにみえる助さんの自らが実験台となってのハイウェイでの排ガス採集ミッションだが。これがあることで本作がいかにブレードランナーにせまるsfフィルムノワールであるかがよくわかる。ご丁寧に脱出後に車が落下炎上する場所が荒涼とした墓場というのもいかにも近未来ディストピアだし。やはり近未来ホラーの超傑作フェリーニの悪魔の首飾りにでてきたハイウェイを思い出した。
2020年9月2日水曜日
渋谷怪談 THE リアル都市伝説
隙間男って実は黴男ではないだろうか。毒々しい緑色してたし。押し入れの上や流しの下など黴の生えそうな所を胞子状になって自由に往き来できるのではないだろうか。だから隙間の向こう側の暗闇は四次元空間のようにさえ感じられ。ラスト。主人公のトイレに逃げ込んでのくだり。その絶対的無意味さ。からの。絶望感。と。きたら。さらに考察して。隙間男の犠牲者なんだけど。色こそ緑色ではなかったが。全身の表皮がやはりぬめっとした何かに覆われていた。あれは。やはり。あの姿は黴男の胞子に感染。ということなのでは。そうなると小中学生向け学校怪談っぽくお茶目な妖怪じみて語られているが隙間男。ってオトナのsfホラーオタク目線だと。感染としての。さらに性感染としての。象徴。と。必要以上にリアルに捉えなおせ。で犠牲者が全て思春期ザカリ美少女ということも考えあわせると。これはかなりヤバい。し怖い。
2020年9月1日火曜日
かかし
和ものだとロボットって鉄腕アトムからきているのだろうがイイモン役がおおいけれど洋ものだとロボットって逆にロボコップとかの正義派のほうがすくなくゴーレムやフランケンシュタインとか結構バケモンとか悪役ってかんじの伝統がつよい。これ本作も本来は笠地蔵などの方向性にいくべきなのだろうが叙情心情どころかまったく正反対にいっちゃってる。だからおもしろい。それどころかテッテー的に即物的にえがかれててかかしがまるでモンスターのようなあつかい。かかしのボロボロさが壊れかけのあのターミネーターにさえみえてじつにホラーしてる。ラストももやされるというようなスペクタクル描写にさえなっていて舞台がのどかな日本的田園風景なぶんよけい無国籍無歴史な異様な舞台設定にさえ異化されみえてくる。のどかな昭和田園風景に地底ロボットや巨大原子力宇宙船が登場し宇宙戦争の戦場。不条理ディストピアとかすあの東宝特撮映画の怪作。地球防衛軍のようだ。比較し本作けっしてほめすぎとはおもわない。傑作である。
2020年8月27日木曜日
吸血地獄
崖っぷちをドライブ中のカップル文字通りだし何かを象徴してもいる。運転する男がやたらハイテンション猛烈に事故のフラグがたちまくっている。酒に酔っているのかヤクでもキメテイルノカ案の定対向車をよけきれず正面衝突いやよけたせいで崖下に落ちたどっちなのかその辺が曖昧なままフロントガラスが割れアニメっぽく人工血液が飛び散るという抽象的な象徴カットで画面は葬式現場に切り替わる。ここの切り替わりは何度観てもぶつぎり感が凄くやはり極めて異常としか言いようがなく加えて死んだ女の棺から取り出したのか棺に納めようとしているのか男は薬物の小瓶を手にしこんな物飲まなければなどと言っているこれもよく考えると変何より葬式の様子が変その他大勢の振る舞いが全員よそよそしくバラバラで勝手なことばかりしている我関せずで現実的手ごたえが全くない。変なところが長回しだったり変なところがワンカットだったり。兎に角変何か普通と違い浮わついていてドキュメンタリーっぽくも陳腐な学芸会ノリ再現ドラマっぽくもある。円谷一氏の演出の他の作品ウルトラセブン侵略する死者たちの冒頭第三病院をフルハシが訪ねた時の院長の応対のちぐはぐさとかウルトラqあけてくれの冒頭一平がおいてきぼりをくらう所の唐突さとかよく似た異様さなのだ。やはり本作もうすでに冒頭から異次元トリップ夢おちなドラッグフィルム感バリバリに振り切れてしまっている。そんなツブラヤハジメ氏はさりげなくなにくわぬ顔でドラマにメタフィクションという地雷的なモンスターをここ怪奇大作戦でも子供相手に平気でぶちこむようなそんなナイスオトナコドモな屈折好漢なのだ。結局本作ラストのナレーションまで視聴者まきこんで大風呂敷の大嘘っぱち真実は崖下に落ちた車だけ投げ出された男女だけ海岸なのか山肌なのかはわからないそんなマットペイントカキワリ状の岩の隙間にアニメっぽくドクドクと満ちる人工血液郵便配達は二度ベルを鳴らすを観たくなるくらいな乾いたハードボイルドさだ。本作の実体そんなエンドロール部分冒頭の事故シーンとこのシーン正味それだけであって吸血鬼がどうとか死後復活がどうとかドラキュラの末裔がどうとか実はすべてなかった事なのだ。ただヤクはヤクをキメての運転はアブナイですよとさらりとながしてうまくかわしている様子だけなのだ。スポンサーが製薬メーカーだったり売血など当時の放送禁止の時事的話題をあつかっていたりというのもあるかもしれないそれだけただただそれだけな良い意味での陳腐すぎるストレートすぎるテレビ三面記事ウィークエンダー再現フィルムそのものな内容。そうだからこそ本作まさに奇跡的暴力的ヤケッパチ青春ドラッグフィルムたりえている。成功失敗を越えた作例で筆者はその魅力にハマってしまって金輪際ぬけだせそうにもない。ウルトラの父と母ともいえる名コンビが最後に放屁したアニメとドキュメンタリーとベタすぎる特撮が渾然一体となったパンクな作品。
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