2017年11月10日金曜日
点と線・1958年/東映
⼀般的イメージからの社会派ミステリーでも鉄道トリックな推理ゲームでもない。そこが実に筆者のこのみにあっていてやはりこの監督にこの主演である。⾳楽もジャジーでハードボイルドの⽅へと⼼地よくバイアスがかかっている。予想外によかったのが⾼峰三枝⼦のファムファタール感で。その境遇から時刻表オタクなモンスターとなり犯⾏の計画⽴案者に⼼ならずされてしまう悲哀。阿佐ヶ⾕の邸宅でのクライマックスは洋館ゴシックなシェイクスピア悲劇にもにてすばらしい⼼理的緊張感。⼼中にみせかけた犯⼈が⼼中にたおれる。⽪⾁だ。因果な怪談っぽくもある。
2017年11月9日木曜日
怪奇大作戦 ジャガーの眼は赤い
上記のようにかくとスピンオフ気味な劇場用映画版にもみえる。2時間ちかいけだるい作風でみてみたい。本作は仮想現実がテーマというよりその耽溺者の悲劇といった方がよい。霧の童話の犯人もそう。霧の童話は霧つまりガスの中に幻覚成分が混入され霧そのものがスクリーンにもなって被験者をバーチャルにつつみこみ幻惑するというもの。ただの幻惑ならよいがどうやら犯人側の動機には絶望が色こく破滅は必然であり結末で事件の村は全滅するが何か村そのものが例のガスに元々芯まで汚染されてしまっていて村人自身が鬱でみずからダムの栓的なものをあけてしまったかのよう。で本作だがシナリオ少々ハタンはいなめないが演出はするどく廃園つき洋館ずまいなんて。家系の没落さがきわだっててどこかこの二作はつうじているよう。ヤツハカ村やパノラマ島をモダンにしたっぽい。特に本作はコロンボ古畑マナーの魅力的な。犯人を主人公とする倒叙誘拐町田刑部物。更にイケメンダークヒーロー物としてもとてもすてがたい。義手のウルトラセブンはクールどころかもはや寒々しく正にダーク。また本作や霧の童話のような子供ずきの正統派ヒーロー三沢活躍回はダークヒーローな牧がコメディリリーフにまわっててお茶目だ。一人前キドリの野村はといえばトータス号でさおりと子供じみたデートで背のび。くれぐれも人身事故に注意してほしい。って果てしなき暴走の伏線になってるってか。
2017年11月8日水曜日
点と線/1958年・東映
まだAmazonとYouTubeで予告編をみただけだがマイティジャックファンならみておかなくては。音楽もジャジーだし。主演も主演だし。監督も監督だし。科捜研なはじまり方だし。鉄道ミステリーだし。
2017年11月7日火曜日
エイリアン3
sf映画エイリアンが新鮮だったのは宇宙開発といえば現場作業も当事者である科学者がになうというそれまでのどちらかというとセレブで小綺麗だったイメージを宇宙といえどもそこはあくまで辺境。危険地帯という事にかわりなく鉱山労働者のようなアラクレ達の物語とした方がリアルとした点。現場は薄よごれたダークな物となりノムギトウゲな女性と使い捨てaiばかりで上層はブラック企業めく。そこでエイリアンシリーズ。4は更にだが吉原の苦界かそんな現場での女の孤軍奮闘をえがいているという点では風と共に去りぬからの伝統鉄板の細腕銃後メロドラマな女性映画といえばいえる。それはそれでよいのだが作をかさねる毎に第一作にあった異界感が希薄となりただ過酷な現場現場だけしてくるのは如何な物か。筆者はエイリアンシリーズに暗黒宇宙の影の惑星の驚異と脅威をえがける新時代のクトゥルー物の可能性をみているのだが今ひとつになってしまっている。
2017年10月31日火曜日
光る通り魔
本作よくみると燐光人間。実はセミやカゲロウのようにはかない存在で大半の生命力を阿蘇の火口から東京への移動でほぼほぼつかいはたしていたのでは。というような描写が散見される。単なる光学合成と模型と効果音でえがかれるキャラクターなのだが実に計算されつくした性格づけ特撮演技設計だ。当初は事故とみせかける知能すらあったのにその出没と退散が次第に徘徊めいてくる。最期は花嫁と人形の区別すらつかずすがりつくようにしてはてる。ここには液体人間やゾンビにみられる残存意識だけが行動原理の人間のナレノハテとしてのモンスターがもつ傷ついた動物や怪獣につらなるあわれさが凝縮されておりそのヒューマニズムをこえてアンチヒューマニズムめく宇宙生命愛はモンスターキャラクターをこわいだけむなしいだけの無常や空虚におわらせず文字どおり作品をなけるホラーにまでおしあげている。これは漆黒の怪奇大作戦後半にはない薄明の魅力で。かすかなすくいでもある。実験装置の中でかわいげにちょろちょろする鉱物生命体の表現がここでいきてくる。こんなあじわいは筆者偏愛の吸血地獄と双璧で当初は周作の薬物依存をたしなめていたはずのあの健気なニーナが次第に吸血マシーンとかしていくあわれさ。あれもあの高度に計算されつくした特殊メイクと光学合成の実に見事なモンスター設計があってはじめて成立したといえる。
2017年10月19日木曜日
荒鷲の要塞
要塞化された山間の古城への侵入と脱出の大作戦。スパイがらみのせいでのっけから計画はつつぬけ。あっという間に実行部隊はたった二人に。麓の温泉地が平時とはうってかわって大スペクタクルの舞台とかすところは巨大な密室といったかんじで筆者一人勝手にもりあがる。それが存分にいかされているのがロープウェイでのこれでもかといわんばかりの特殊効果むきだしの異常な高所感バリバリのアクションシーン。ナバロンの要塞の要塞は絶海の孤島の断崖でみるからにアクション映画映画していたが本作の要塞は本来なら怪奇映画のそれのようなドラキュラ城めいた立地でおかげでいりくんだ二重スパイばなしが俄然いきてきてなにやら映画全体が戦時怪談のようにさえかんじられてくる。ラストの米軍イーストウッドのセリフ。次の作戦はイギリス人だけでやってくれがダークにわらえる。テレ東の午後ローでやるふるい作品はよいのがおおい。たぶんわかいスタッフのチョイスにもかなう時をこえた底力で潜在していた作品ばかりだからだろう。定番の名作からちょっとはずれた作品の再見再評価ができてこれはこれで筆者的には非常にうれしいのだ。
2017年10月13日金曜日
海の虹に超獣が踊る
虹の貝殻を集めると、海で死んだ父親が帰って来る。薄ら寒い怪談の様でもある。そんな幻想に逃げ込んで、少年は現実を見ようとしない。しかし少年は乗り越える。それは命を賭ける程の危機だった。父親は円谷英二の事だと思う。過去の遺産や先人の偉業に、逃げてばかりでは駄目だ。そんな新生円谷プロに向けての、切実な気概を感じてしまった。aの本作。人間ドラマとすれば、海洋奇談めいた、異形な感じさえするが、ジュブナイル少年ドラマとして、素直に見直すとqの鳥を見たのような、どこか懐かしい深い味わいがある。
登録:
投稿 (Atom)